昨今メディアで芸能人の訃報が相次いで届けられました。いずれの芸能人の方も60歳を超えた年齢の方で、普段は明るく元気で活発な方が自らの死を選んだわけです。そのことで世間は大きな衝撃やショックをうけたのです。まさかあれほど元気な方が、順風満帆でなに不自由もない方なのに、元気や明るいことを売りにしていた人気者の芸能人がなぜといった声がたくさん聞かれました。
人は表面上では取り繕っていても、心の中はわからないものであると実感させられた出来事だったのです。このように自死を選ぶことはコロナ禍で増えていると言われます。ただでさえ、年齢が高齢になってくると自信を喪失しがちですがこのコロナという状況や閉塞感が、高齢者に追い打ちをかけているのは言うまでもありません。ステイホームや自粛生活が強いられると、高齢者の多くは運動不足になってしまったり孤立を深めてしまいます。そうすると自律神経が乱れてしまい、睡眠などのリズムも乱れがちになってくるんです。眠れない、寝ていてもすぐに途中で覚醒する、寝ようとしても不安が遅い入眠できないなどは、コロナ禍で高齢者が良く訴える事象なのです。
しかしこれらは看過することはできません。寝不足や十分な睡眠が取れていないと、気分も落ち込みやすくなりうつ病を発症してしまうこともあるんです。自粛生活が求められ、このような閉塞感のある時代だからこそ、規則正しい生活を心掛け運動などを習慣化してうつ病などにならないように心がけることが大事なのです。コロナ禍でなくても高齢になってくると、自信を喪失したりストレスを蓄積しやすくなっていくんです。高齢者のストレスは心理的喪失感や身体的感覚機能低下、記憶・判断力の低下といった要因でもたらされるようになるのです。
まず心理的喪失感ですが、多くの人が60歳を迎えると定年退職を迎え、社会的地位を失ったり役割を喪失するようになります。また人によっては妻に先立たれてしまう人も少なくありません。今迄当たり前に存在していた人、当たり前にあった地位や名誉が喪失してしまうと自信を失いストレスになります。60歳を超えてくると身体的感覚機能低下も甚だしくなります。目が見えづらくなって近くの物がぼやける、足腰が弱くなってくる、少し運動すると息が切れて前のように運動したり楽しむことができなくなるんです。
このような感覚や身体的な変調も自信喪失に直結します。認めたくないが衰えを認めざるを得ない、若い人から年寄り扱いされたり援助行動されることが自尊心を傷つけて、自信喪失になっていくわけなのです。記憶・判断力の低下も60歳を超えると顕著に表れてきます。顔を知っているがその人の名前がなかなか思い出せない、運転で危うく信号無視や人をひいてしまいそうになるといったこともよく見られるようになっていくのです。これは老化に伴う脳の萎縮がもたらすもであり、自然な事なのですがそれを受け入れられずストレスに感じてしまう人も多いです。いつまでも自分は若い、若く居たい、若い人に負けたくないというプライドがあるものの、心身ともに確実に老化しておりそれを自分の中でうまくかみ砕き納得することができずに過度なストレスとなって、次第に憂鬱な気分を生じ自律神経失調症や老年期うつに突入していくわけです。若いころに仕事が順調で、社会的ステイタスもあり、家庭円満で満ち足りている人ほど、衰えを感じた時にそれが受け入れがたくなってうつ病を発症しやすいということも言われています。
このような老年期に入ってからのストレスの対処法はどのようなものがあるのか、多くの人が知りたいことでしょう。それにはまず人に話を聞いてもらうことが一番手っ取り早く、有効な方法と言われています。一人でストレスを抱え込み、悩んでいるとますますその暗闇から抜け出せなくなり、悪い方に思考が偏っていきます。しかし人に悩みを打ち明け、自己開示することで違ったものの考え方や価値観を知ることができ、気分が軽くなることもあります。コミュニケーションを密にすることで、その中から光明の光や問題解決できる糸口が見つかることも多いです。妻とコミュニケーションを図ることはもちろん、気分尾好きなスポーツや趣味のサークルに積極的に参加し、友達を作って相談できる相手を持つことも大事でしょう。特に男性などは身体を動かすことでストレス発散につながることも多いです。
陶芸や料理教室に通って、何か目的や目標を掲げそれを作り上げたり完成させることで、得も言われぬ達成感を味わうことも生きる喜びや、自信の回復へとつながっていきます。何かに没頭しているうちに、悩みやストレスを忘れていることも多々あります。健康長寿の心のもち方で、ストレスや悩みから解放され幾つになっても人生を豊かに楽しく幸福に導くことは可能なんです。そして普段から笑顔を忘れず、笑うことなどをモットーにすることも大事です。笑うとストレスが軽減され、免疫力がアップすることもわかっているのです。
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