五月病の発生のメカニズムは解明されておりませんが、症状については分かっており軽度のうつ病の症状が起こることが大半だと言われております。季節の変わり目による気候の変化や、就職や進学などのライフステージイベントによって生活環境が変わることで、一時的なストレスが増加していることなども背景に関連していると指摘がされているのです。

仕事や学業を通じて軽度のうつ病状態になる傾向は、真面目で責任感の強い人が多いと言うデーターがあります。就業時間だけではなくプライベートでも仕事のことを考えたり、自分の理想を追い過ぎてしまい気持ちに余裕がなくなってしまうのです。息抜きやリラックスは自分自身を休息させる時間であり、また体を休めることで精神や気持ちも余裕が出てくるので、リラックス出来る趣味や何もしないで過ごすような時間を意識的に作ることも大切になります。

人間は動物の一種であり文字通り、動く物として日中は活動的に勉強に仕事に励むことで、日々の生活を過ごしているのが特徴です。動き続けていると体力がなくなりスタミナが枯れてしまうのは、人間だけではなく生物全般に当て嵌まる事実になります。生活サイクルの中には休養だけではなく、食事や睡眠も組み込まれていてトータルでバランスを整えることが重要です。5月病の対策は生活サイクルの中で睡眠時間の確保を行い、ストレスを緩和させるためのリラックス効果を意識することが必要になります。
おすすめなのが適度な有酸素運動で体を動かすことです。有酸素運動を行うと血流が活発になり、疲労物質を体外へ排出する効果が高まります。体温が上昇すると免疫効果が上がり、新陳代謝が良くなる副次的な作用もあるのが特徴です。適度な運動は肉体を疲労させて、夜間の睡眠の質を良質に改善する効果も分かっております。適度な有酸素運動は肥満や高血圧の症状を緩和したり、適応障害の症状を改善する効果もあると言われているのです。

日中仕事をしており運動をする時間がない人でも、帰宅時に一つ前のバス停で降りて15分歩くだけでも効果があります。週に2回ほどウォーキングをするだけで、健康増進になるという研究結果もあるぐらいに有酸素運動は健康的です。ウォーキング効果をさらに高めたいのならば、運動前と運動後にストレッチを行うのがおすすめになります。関節の可動域を柔軟にしてくれて、筋肉をほぐすので肉離れなどを防ぐ効果があるのです。血流改善や姿勢の改善にも繋がり、正しいフォームで歩く姿勢を作ってくれるのがストレッチなどの準備運動になります。他にも息を深く吸ってゆっくり吐き出す深呼吸なども、ストレスの軽減に役立つので職場の休み時間に深呼吸をしてみるといいかもしれません。

五月病はさまざまな原因で起こりますので、ストレスを緩和する手段を持っておくことは重要です。体のメンテナンスをする意味で食事を整えることは有効になり、バランスの良い食事を常日頃から考えることで健康的に毎日を過ごす力になります。時々は贅沢をして普段食べない美味しい物を食べに行ったり、自宅で調理するなどの工夫をすることで良い刺激を受けることが出来ますし、普段食べない物には栄養素の良い効果を感じられるかもしれません。たとえばウナギにはビタミンやミネラルが豊富であり、美味しいだけではなく夏バテにも効果的だと言われております。疲れたり元気を出したい時は、夏バテや五月病を吹き飛ばす意味でも奮発してウナギを食べてみるなどをしてみるといいかもしれません。
友人と一緒に食事を楽しめば、孤独感を感じずに仕事や勉強をするためのモチベーションになることもあります。仲間との会話を増やすことで相互理解力が高まり、切磋琢磨したり支え合う意識が芽生えるのです。職場では出世争いなどのビジネスマンの戦いがありますが、エゴイズムを忘れて相互補助し合える仲間がいれば辛い時も助けになってくれます。良い仲間を作ることは財産であり、良い仲間を作るためには相手にとって自分が良い友人になることです。マナーやモラルを守りながら、他人のためにサポート出来ることは、社会人がチームワークを発揮する上でも大切な要素になります。

5月病の対策は生活サイクルを整えながら、隙間時間で軽い運動を行い良質な睡眠をすることです。その他にも責任感を持ち過ぎずに、周囲との交流を行いながら前向きな気持ちを心掛けることにあります。病は気からと言いますが、他人の悪口を言ったり相手を嫌ってしまうと孤立することになってしまうのです。気持ちの持ち方一つで毎日を明るく楽しく過ごせますし、逆にマイナスな気分で消費してしまうことも考えられます。
肉体的にも精神的にも余裕を持って疲労を蓄積させないことが、五月病の予防や緩和になるのです。どうしても我慢出来ない時には医師に相談をしてカウンセリングを行ってもらい、投薬をすることも出来ます。まずは出来ることから行い、生活習慣を改善することが基本です。